あらためて篠塚さんのプロ精神の根性を知らされましたね。
篠塚さんの腰痛の病名は、「第5腰椎分離症」。
注射も効かなくなって、いいと言われた治療法のすべてをうけたが、だめだった。
慢性的なゆううつになる「心境」
やるべきことはすべてやった、頑張っているのに思うように行かない、
そんな状態に陥れば誰だって焦る気持ちになり、本当にいやになる。
「なぜなんだ?」と、神様にそう聞きたくなる。
私が難病の「黄斑変性症」を患った時も、私の未妊の教室に通う生徒さんも、
そういう「心境」なんですね。
外側からは一見にして何も困っている様子がない、すぐに命が取られるわけでもない、
でも、この慢性的なゆううつになる「心境」は他人に理解されないから、本当につらいですね。
日本人独特な「心理行動性」
余談ですが、私は、他の「民族心理」も合わせて研究しているのですが、
日本民族の心理行動は、騒ぎを起こさない、騒がない、静か・静けさを好み、
奥ゆかしいというか、自分のことを他に言わない、他に表現しない傾向がみられる。
私は個人的に日本人のこのような独特な≪静かな心理行動≫が好きで美徳だと思うのですが、
今のような時代で世界的な観点からみれば、日本人自身にとってマイナスだと思うのです。
だからといって日本の美徳となるような独特精神性を変えてしまうのは反対ですね。
そこで、私が提案したいのが「気功心法」なんです。
日本の伝統な精神文化を温存する「気功心法」
「気功心法」は、騒がず、戦わずして負けないこころのレシピ、
しかも自分を守ることができる手法をもっている。
ぜひとも後世の教育や医療の心理療法として取り入れてほしい。
そうすれば、日本の伝統的な精神文化を守りつつ、
戦わずとも世界競争に負けないことができる。
篠塚さんのお話に戻しますが、
野球選手生命が脅かされるほどの腰痛を抱え、
彼にしてみれば≪わらにもすがる思い≫で私のところに来た。
それなのに、私はなんの治療も彼に施さなかった。
勿論、彼は大変に不満だった。
「冗談じゃねぇや」って顔をしていた篠塚さん。
おまけに腰痛で来たのに、6時間も座らせられて講義を受けた。
「オレは即、治してほしいのに・・・」、というのが彼の心境だっただろう。
おそらく、その時はまるで説教されに来たみたいな気持ちになり、
「冗談じゃねぇや」って顔をして、彼は何度も座り方を変えてはとうとう体が斜めになっていった。
それはそうだ、今に思えば、腰が痛いというのに、6時間も座らせる方が
非常識なのかもしれない(笑・・・ゴメン)。
あの時の篠塚さんの顔、今でも鮮明に覚えているが、
思い出すだけでも笑いが吹き出しそうです(笑、ユルセー)。
それほど、彼は腰が痛かったし、焦っていた。
腰痛で6時間の「気功心法」の講義をうけた篠塚さんの根性。
そんな彼の顔つきや座り姿勢を見て、私は決して気にならなかったわけではなかった。
私がお話している「気功心法」の内容を聞いて、本当にいやなら、
或いはガマンの限界にきたのなら、普通なら誰でも立ち上がって≪ギブアップ≫するだろう。
私は常に相手に合わせ、その時の状況を判断しながら、臨機応変の体制をとっている。
しかし、彼は一言もおっしゃらずに座って話を聞いていた。
だから、私はついつい6時間もしゃべり続けたのです。(笑)
ですから、こんなこと言っちゃなんですが、私が6時間講義したというより、
篠塚さんの方が「気功心法」に興味ありそうだったので、
6時間も私の方がしゃべらさせられたのです。(笑・・・ホント)
私の内心では、「この人、腰が痛いというのに、根性あるな・・・」と思っていた。
腰痛で私のところに来た人はたくさんいったが、6時間も座り続けたのは、
先にも後にも篠塚和典さんだけでした。
あらためて篠塚さんのプロ精神の根性を知らされましたね。
この方法は、自分に治りたい気持ちがなければダメなんです
・・・篠塚和典物語㉕へ続く
あんどうよしみ
0 件のコメント:
コメントを投稿