その直後に彼は私の所に来たのですが、1993年の【6・9】のこの日、
彼は復帰したばかりだったんです。
こんな緊迫の時に、そんな腰痛から復帰したばかりの篠塚さんが!?と、
恐らく巨人ファンの皆さんはハラハラしていたでしょう。
しかし、あの長嶋監督の戦略で決めたことだから、ファンのみなさんも息を飲んで
その行方を見守っていた。
そんな時だった。
観戦客は「ワー」と、私は「あぜん・・」と、双方ともに開いた口がふさがらなかった。
篠塚さんは、2度、打席を外し、一撃でサヨナラホームランを打ったのだ!
これと同時に、観戦席に「ワー」、とすごい歓声が湧きあがって止まなかった!
観戦客の皆さんは、「ワー」と、開いた口がふさがらないほど、
言葉にならない感動の場面だったでしょう!
私は、「あぜん・・・」と、あきれて言葉にならないほど、感動させられたのです。
長嶋監督と篠塚和典の「気が共振した!」
篠塚さんが、これぞ「プロ」とうならせてしまうサヨナラホームランを打ったことはすごいと思う。
それはそれで今までの経緯からみれば、十分すぎるほどこの一撃で
彼は野球ファンの心をも打って、ファンの心の情熱をわき立たせたことでしょう。
しかし、これは≪華やかな表舞台の側面≫にすぎない。
私が「あぜん・・」と、あきれてしまうほど感動したのは、もう一つの≪裏舞台側≫だ。
つまり、陰で支える「お陰さま」、という存在のことなのです。
それは、長嶋監督と篠塚和典の「気が共振した!」、ということなのだ!
長嶋監督と篠塚和典との長年にわたっての、≪心と心のつながり≫
≪人と人の絆≫を見せつけられたのです。
表舞台の側面が、≪からだ・技術の武器≫ならば、
裏舞台の側面が、≪こころ・心気の武器≫なのでしょう。
まさに、ここぞという時に、ここぞという一撃、これが≪心気が成せる技≫なのです。
篠塚和典物語⑨へ続く・・・
あんどうよしみ
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